お見舞金で気になるマナー
お見舞いとは、「早く良くなってください」との気持ちを込めた相手を思いやる行為です。
ですので、お見舞いとして贈る品は、できればお相手の好みを反映したもの、療養生活に役に立つものなどがよいでしょう。
とはいえ、具体的な品物では何が適切なのかわからないこともあります。
そういう場合は、現金を持参してそれをお見舞いとして渡すのがマナーです。
その際は「何かのお役に立ててくだされば」などの言葉を添えるのが適切です。
人によっては現金を受け取ることに恐縮してしまうため、そういう配慮の言葉があるとこちらの真意が伝わりやすいでしょう。
ただし、お見舞いとして目上の人に現金を渡すのはマナー違反になることがありますので注意してください。
お見舞金を渡すタイミングですが、入院直後や手術を受けたばかりの時期は避けましょう。
しばらくたって体調が安定したころ、午後に訪ねるのがおすすめです。
病院の場合、午前中には検診や検査で忙しいことがあります。
よくわからない場合は、病院に面会に適した時間を確認しましょう。
お見舞金の相場
お見舞金で悩むのが、「いくらぐらい包むべきなのか?」ということです。
これは相手との関係性によって変わってくるため、一概にいくらとは言えません。
ただ、目安になるだいたいの相場はあります。
友人や知人、親戚の場合、5千円から1万円ぐらいが適切です。
仕事関係では、同僚には3千円から5千円、部下には5千円から1万円がよいでしょう。
上司に現金を渡すのはマナー的にNGですから、5千円から1万円相当の贈り物を渡すのが適切です。
なお、中に入れるお札ですが、お見舞金に新札はマナー違反なので注意してください。
新札だと事前に用意していたかのような印象を与えてしまいますので、手元にあるお札の方が「取り急ぎ駆けつけた」という意味になり適切です。
お見舞金の袋と包み方
お見舞金を入れる袋ですが、どんな種類の袋に入れればよいのか意外と迷うところです。
おめでたいことではありませんから、熨斗のないものを選ぶのが前提になります。
ただ不幸なこととも限らないので、水引は葬儀や法要に用いられる白や黒、銀色は避けましょう。
全快を祈るという意味で、お祝いの際と同じ紅白の水引がよいでしょう。
また、お見舞いということは相手が病気や怪我などで療養中ということですから、「二度と繰り返さないように」との願いも込めたいところです。
その思いを込めて、水引は結び切りのタイプを選びましょう。
何度も結んだりほどいたりできる蝶結びのタイプだと、お見舞いには縁起が良くありません。
水引のない方が良い場合もあります。
病気や怪我の程度が重い場合、水引が大げさに感じられる場合です。
その場合は、赤い帯のついた水引のない袋を選ぶと良いでしょう。