お見舞状のマナー

お見舞状に書くメッセージの注意点

心細くなる入院中、親しい人からのお見舞い品は、ありがたいだけでなく励みにもなります。
趣味の本や音楽、入院に必須のタオルなど、もしくは現金をお見舞い品として差し上げることで、お相手に配慮する心遣いを示せるだけでなく、実際力にもなることができるでしょう。
ただ、その際に忘れてはならないのがお見舞状です。

何を渡すにしても、現物だけ渡すのではなく、お相手の回復を祈る言葉をお見舞状として添えるのが基本のマナーです。
ただお見舞状さえ添えればよいわけではなく、何を書くかについても配慮しないとマナー違反になってしまうことがあるので注意してください。
たとえば、お見舞状にはふさわしくない「忌み言葉」というものがあります。

「終わる」「枯れる」「弱る」といった不吉な言葉のほか、死を連想させる「四」、苦を連想させる「九」、繰り返しを連想させる「またまた」や「たびたび」などさまざまです。
最近では、思いのこもった前向きな言葉であれば忌み言葉をそれほど気にしないという人も増えています。
とはいえ、タブーと感じる人がまだ一定数いる以上、お見舞状を書く際は注意してください。

使う言葉だけでなくメッセージの分量も大切で、お見舞状は長々と書くものではなく簡潔を旨としましょう。
一般的な挨拶状のように、型通りの時候の挨拶から始める必要はありません。
お相手の全快を願うというこちらの気持ちを簡潔に伝えることを意識しましょう。

また、余計な詮索をしないように気をつけてください。
お相手の病気や怪我の状況を詳しく知りたいと思っても、人によっては負担に感じることがあります。
元気づけたいと思っても、「頑張って」などの言葉も注意が必要です。
「これ以上、何を頑張れというのか」という気持ちになってしまうこともありますので、早く回復されることを願う旨で手短にまとめましょう。

お見舞状のメッセージの文例

親しい人に向けたメッセージの例です。
「入院されたことを聞いて、とても驚きペンを取りました。
ご経過はいかがでしょうか?無理をせずゆっくり静養なさってください。
一日も早いご回復を祈っています。」

「〇〇さん、お加減いかがですか?事故の知らせを聞きとても心配しました。
一日も早くお怪我が回復して退院できるよう願っています。
近いうちにお見舞いに伺いますね。」

次は、仕事関係にある人へのメッセージの例です。
「入院されたことを知り、たいへん驚きました。
今はまだ手術直後と伺いましたので、直接お見舞いするのはご遠慮して、お手紙にて失礼いたします。
仕事のことなど気がかりなことがあるとは思いますが、お留守の間は我々が全力で対応いたしますのでご安心ください。
今は回復に専念され、一日も早い全快をお祈り申しております。」