母親か赤ちゃんか?出産祝いのあて名
親族、友人、知人などに子どもが生まれた時は、出産祝いを贈るのがマナーです。
ただ、直接手渡すのではなく宅配便などで郵送する場合、そのあて名は誰の名前がふさわしいのか悩んだことはないでしょうか。
一般的には、出産をした母親の名前をあて名に書きます。
「出産祝い」とは子どもを生んだ母親(を筆頭とする家族)に贈るもので、生まれてきた赤ちゃん自身に贈るものではないからです。
ただ、最近は母親が自分の実家にしばらく前から帰省し、帰省先で出産するというケースも増えています。
となると、出産祝いもその帰省先に贈る場合があるでしょう。
この場合母親宛では宛先不明になることもあるので、帰省先の世帯主をあて名にし、様方で母親の名前を添えるのがよいです。
また、赤ちゃん単独のあて名はふさわしくありませんが、母親と赤ちゃんの名前を連名にするのは問題ありません。
出産後いち早く赤ちゃんの名前を知らせてもらったのなら、赤ちゃんの名前と連名にすることでお祝いの気持ちを表せます。
一方、母親とは直接の知り合いではなく、赤ちゃんの父親とだけ知り合いのケースもあるでしょう。
その場合、母親の名前を知らないこともあるのではないでしょうか。
こういうケースでは、父親の名前をあて名にしてもかまいませんので、父親の名前の横に「ご家族様」と添えるとよいでしょう。
熨斗の書き方
出産祝いには熨斗をつけて贈ります。
熨斗には名前を書くスペースがありますが、そこに書く名前は出産祝いを贈る相手ではなく自分の名前です。
一般的に、熨斗には自分の名字だけ書きます。
フルネームだとその分スペースを取るため、見た目がすっきりしなくなるのがその理由です。
ただし、親族に送る場合のように相手も自分も同じ名字ということもあるでしょう。
その場合はフルネームでかまいません。
また、単独ではなく会社などで連名で出産祝いを贈ることもあります。
その場合、熨斗にも連名で名前を記します。
名前の書き方は、目上の人から順番に左側から書くのが基本です。
会社の同僚への出産祝いなら、役職の順番に左から書くのがよいでしょう。
役職などの差がない場合は、50音順などでよいです。
ただし、人数が多い場合は、全員の名前を書くスペースがない場合があります。
その場合は代表で3人程度を選び、その人たちの名前を連名で書くとよいでしょう。
もしくは、「〇〇一同」のように個人名ではなく団体名を書くのでもよいです。
袋の表書きは「御出産御祝」と書くのがマナーとされています。
「御出産祝」と4文字にすると、「四」から「死」を連想させて縁起が良くないと考える人もいるからです。
もしくは、「御祝」とすでに表書きに印刷されている熨斗を使うのでもかまいません。